世界の痛みを癒せ

北京オリンピック終了直後の2022年2月24日。
大国であるロシアが隣国ウクライナに大兵力を持って武力侵攻を開始しました。この軍事侵攻は、ほとんどの政治学者が「絶対にやるはずがない」と予想していたことを完全に裏切るような暴挙だったことは皆さんもご存じだと思います。

確かに「経済面」で考えればこんな軍事侵攻に全く合理性はありません。プーチン大統領は明らかに「合理性」を無視して強引に突っ走っているのです。

これに対して西側諸国は、ロシアとの直接的な武力衝突を回避する一方、これまた大方の予想を裏切るほどに一致団結し、史上最大規模の「経済制裁」に踏み切ったのです。

さらに西側諸国は一発1000万円もするような携帯型の誘導ミサイル(ジャベリン)を大量にウクライナ軍に提供し、現在のところ、ウクライナ兵よりもロシア兵の人的被害のほうが大きいぐらいの大戦果を挙げています。
正直、このジャベリンミサイルは、ロシアの旧式戦車よりもよっぽど戦局に影響を与えるんです。2キロ以上先の目標物に自動ロックオンして、命中率は90パーセント以上ですから、戦車なんて「恰好のマト」にしかなりません。

そう考えると、実質的にはすでに第三次世界大戦は始まっていると言っていいかもしれません。それぐらい事態は緊迫していますから、今後は我々自由主義圏の国々の生活にも大きな影響が出て来るはずです。

プーチン大統領は、ウクライナ政府を「ナチ」と呼び、「我々こそが正義だ」として国民向けの演説を行いましたが、批判されたゼレンスキー大統領こそが、かつてナチスに迫害された「ユダヤ系ウクライナ人」であることは皮肉な運命の巡り合わせとも言えるでしょう。プーチンがナチスドイツを激しく憎んでいることが言葉の端々からうかがえますが、自分の行動こそがまさに「ヒトラーの再来」であることに自分自身で気がついていません。

世界中の人が「プーチンの独断と暴走」として理解していると思いますが、実は運命学の観点から言えば決してそうではありません。

独裁者の誕生は「不運」ではなく、その国の国民の「総意」に基づくものであることが多いからです。つまり、彼は国民の意思の代弁者として「生まれるべくして生まれた存在」なのですね。

少し歴史の説明からして行きましょう。

第二次世界大戦が始まる直前、ドイツではアドルフ・ヒトラーが政治・経済・軍事のすべてを掌握し、「総統」として君臨していました。

その当時のドイツは第一次世界大戦の敗戦により、アメリカやヨーロッパ諸国から多額の賠償金を課せられていました。その賠償金総額はドイツの国家予算の「数十年分」だったと言いますからとんでもない金額です。この賠償金の影響でドイツ経済は慢性的な混乱状態にあり、多くのドイツ国民が貧困にあえいでいたのですね。

アメリカはドイツ国民を経済的に追い詰めることに反対していましたが、処罰感情の強かったイギリス政府のゴリ押しで賠償金額が決定されてしまいました。つまり、この賠償金自体に「ドイツ人を長期的に苦しめてやろう」というイギリスの悪意があったわけです。

そんなドイツ人が「自分たちを救ってくれる強いリーダー(救世主)」を望んだとしても、それは仕方のないことだったのかもしれません。それは2000年前、不遇のユダヤ人達が自分たちを苦しみから救ってくれるメシア(救世主)を望んだのと全く同じ心理パターンだったのです。その願いに応えて現れたのがモーゼやイエス・キリストだったわけです。

その国民の声が聞こえたのか、経済的混乱に苦しむドイツ人の前に突然「ヒトラー」という男が現れました。
彼は賠償金の支払いを全面的に拒否し、「ドイツ人は優良民族である」「民族の誇りを取り戻せ」と宣言して国民の熱狂的な支持を受けました。つまり、ヒトラーは「突然変異の怪物」だったのではなく、多くのドイツ人が内心で求めていた「待望のヒーロー」だったんですね。

彼のその後の異常な行動も、ドイツ人たちが心の底で抱いていた「私たちを苦しめた奴らに仕返ししてやりたい」という感情を汲んだから・・・と言えるかもしれません。

これと同じことが現在のロシアで起こっています。

ソビエト崩壊時に、エリツィン大統領とブッシュ大統領の間で交わされた「NATOはこれ以上、東に拡大しない」という口約束は一方的に破られ、ロシアの国境まで勢力範囲を大し続けました。実際、バルト三国はすでにNATOに加盟していますから「敵勢力が自国の国境に接している状態」になっているんですね。

これに対しては、多くのロシア国民が「アメリカに騙された」という苦々しい感情を抱いており、ワルシャワ条約機構がすでに解体されているロシアにとっては孤立無援の状態です。いや、本当に危機的状況というわけではないのですが、大半のロシア人が軍事的な圧迫感を感じていたのは事実でしょう。世界最強の軍事同盟であるNATOが本気を出せば、旧式の装備しか持たないロシア軍なんてひとたまりもないからです。

このような状況下で、かつてのドイツ人と同じように、ロシア人達は「強いリーダー」「NATOに対抗できる優秀な指導者」を強く求めていたんですね。

つまりプーチンは、多くのロシア人がイメージした通りの「理想的な人物」なわけです。

プーチンのホロスコープを見ると分かりますが、彼は「天秤座」に4天体の集中を持っています。
天秤座は「他人の意思を代行する星座」です。要するに彼こそは「国民の声をよく聞く寛容な人物」なのですね。

彼の「戦いの火星」は「独断専行」を意味する射手座にあるので、直接的な軍事行動に関しては周囲の意見を聞かずに勝手に決めた可能性がありますが、その土台となる「ロシア人の鬱屈した感情」を彼は充分に理解して行動していると思われるのです。天秤座は「多数決主義」ですので、彼は常に「国民の多数派」の意見を強く気にして行動しているんですね。

ロシアメディアが政府に規制されている影響もありますが、ウクライナ侵攻後にプーチン大統領の支持率は上昇しています。日本ではロシア国内の反戦デモなどが大々的に報道されていますが、恐らくはそちらのほうが少数派で、ロシア人全体としては今のプーチンの行動を「支持している人が多い」という可能性が高いのですね。

ロシア人が戦っているのはウクライナ人ではなく、その後ろに控えている「アメリカを中心としたNATO軍だ」という意識なのだと考えれば、決して理解できない話ではありません。

この世界を創るのは「人間の意思」です。より強い意志がこの世界の「現実」を生み出し、弱い意志はそれに相殺されて表面には一切表れて来ません。

要するに「多数派」か、あるいは少数であっても「強い信念を持つ人」によってこの世界は引っ張られて行くのですね。

これは別にスピリチュアルな話ではないんですよ。人の意思がこの世界の物理現象に決定的な影響を及ぼすのは量子力学の分野ですでに証明されています。今見ている世界がどんなに悲劇的で残酷であろうとも、「それを心の中でイメージした人間がいる」からこそ起きていることなのです。

この流れに対抗するには、我々もまた「決して不正や暴力は許さない」という意志を持った高潔なリーダーを強く願うことが必要ですし、ロシア人達が経済封鎖に耐えているのと同じように、我々も「経済的な混乱」に耐えて自分たちの意志を押し通す覚悟を持って「新たなるメシア」の再来を待たなければなりません。

それは必ずしも政治指導者とは限りませんので、宗教家やロック歌手かもしれません。我々に「恒久的な平和」を強く意識させてくれる人物であればいいのです。

かつてナチスドイツはポーランドに侵攻し、その後、ウクライナのキエフを占領。そこを前線基地としてソ連のモスクワに何度も攻撃を仕掛けていました。

それから83年の時を越え、今度はロシア(ソ連)がそれとは逆方向に軍を進めているのは歴史の皮肉です。

憎しみが世界を覆う前に、我々も強く「平和な世界」を望まなくてはなりません。

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