奇跡の医者

連日、日本で新型コロナウイルスの感染者数が増加していますね。こうなると、すでに日本国内において「ウイルスが蔓延している」と見るのが正しい判断だと思います。
人類の歴史において、短期間に多くの人の命を爆発的に奪うような悲劇を引き起こしたのは、実は核兵器はなく「疫病」です。疫病こそが「人類最大にして共通の敵」なんですね。

主なモノを挙げただけでも、天然痘は200年の間に5億人もの命を奪ったと言われていますし、コレラは、現在でも毎年10万人が命を落とすほどの恐ろしい病気です。黄熱病は年間3万人だ。
近代においても、2014年には結核で150万人が死亡したし、インフルエンザは今シーズン、たった3ヶ月でアメリカ人1万2千人の命を奪っています。今シーズンの感染者数はアメリカだけで2200万人(病院に行っていない人を含めれば3500万人)とも言われていますから、実際は、新型コロナよりもこっちのほうが大問題です。

しかし、人類の歴史上、最も毒性が高く、最も多くの人命を奪った最悪の疫病は「ペスト(黒死病)」であり、14世紀には世界の人口の3分の一を死に至らしめるほどの猛威を振るったとされています。

人間の歴史とは、そのまま「疫病との戦いの歴史」でもあるんですね。

ペストの大流行は、特にヨーロッパで被害が大きく、国によっては人口の60パーセントもの死者を出したそうです。どの街にも死体があふれ、まさに地獄絵図の様相を呈していたという。

そんな時代、突然南フランスに「奇跡の医師」と呼ばれる人物が現れた。ミシェル・ド・ノートルダム・・・日本では「ノストラダムス」として知られる人物です。

日本でノストラダムスと言うと「1999年の人類滅亡を予言した人物」と思われているが、あれは作家の五島勉が「あることないこと」を面白おかしく解説本に書いた影響であり、現実の彼はペストの大流行を防いだ医師として歴史に名を刻んでいるのです。
彼は後半生を「占星術師」として活動していたので、私にとっては「大先輩」にも当たる人物ですけどね(笑)。

彼の経歴には諸説あるので、確実とは言えませんが、少し彼についての話を聞いてください。

1503年フランスに生まれた彼は、モンペリエ大学の医学部を卒業し、晴れて「医者」としての活動を始めます。偶然か必然か分かりませんが、彼が医者になったのその年に、ヨーロッパ全土でペストが再び猛威を振るい始めたのです。

ノストラダムスは結婚して子供をもうけましたが、隣町に出張している間に、その妻と子供全員をペストで亡くしたと記録されています。
その精神的なショックから放浪生活を始め、そして南フランスにたどり着きますが、そこもペストの重度汚染地域で、まさに「この世の地獄」が展開されていたのです。

そこから彼の「ペスト医」としての活動が始まるのですね。

彼がやったのは「病気の治療」ではなく「病気の予防」でした。
ペスト菌はネズミの体内で爆発的に増殖し、その菌がネズミに寄生していたノミによって運ばれます。宿主であるネズミが死ぬと、ノミは新たな寄生先を探して、人や動物に取り付くのですね。チクリと刺されれば、それだけで感染します。
もちろん、当時の人はそんなことは知りませんし、そもそも「菌」とか「ウイルス」という概念が存在しなかった時代なのです。
多くの医者達が、ペストは「汚れた空気」によって発症するものと信じており、大量の香辛料を詰め込んだ仮面を被って治療に当たっていました。現代で言うと防塵マスクのようなものですが、それでもペスト医の致死率は80パーセントにも及んでいたのですから、まさに「命がけの仕事」だったのですね。

そんな中、ノストラダムスが住民に指示したのは意外な方法だったのです。

「ネズミの駆除」「アルコール殺菌」「死体の火葬」などです。これらはすべて現代の防疫学上においても有効な手段であり、なぜ彼がこのような「未来の知識」を持っていたかは今でも分かっていません。
彼の知識そのものがオーパーツ(その時代ではあり得ないモノ)だったわけです。

以前、「JIN」というドラマで現代日本の外科医が、幕末の時代にタイムスリップするという物語がありましたが、イメージとしてはアレに近いかもしれませんね。実際、ドラマの中でも、大沢たかおが演じる主人公の南方仁という医者は、はしか、コレラ(コロリ)、梅毒などの伝染病を当時の医者達が知らない「病原菌」という概念で説明していましたから、まさにノストラダムスとイメージが重なります。
南方仁がやっていたのも、「患者の隔離」「アルコールや石灰での消毒」「死体や汚染された衣服の焼却(または埋める)」という手法でしたから、抗生物質のない時代において、選んだ方法はノストラダムスと全く同じだったのです。

ノストラダムスの活動は伝説化されているので、本当に彼がそのような防疫対策を取っていたのかは怪しい部分もあるのですが、彼が訪れた南フランス地方で劇的にペストの感染者が減ったのは紛れもない事実なのです。

ノストラダムスはこの時の功績が認められ、貴族お抱えの裕福な医者となりますが、実際は占星術師として王族などに政治的なアドバイスをする仕事を主にやっていたようです。

一番有名なのは、1559年にフランス国王アンリ2世が、馬上槍試合で目を刺されて命を落すことをその4年前に予知したことですが、この事件によって彼の名声は不動のものとなり、晩年は「予言詩」の執筆に心血を注いでいました。
これが現代において「予言者」として名前が知られる原因になったのです。

ただ、彼が当時使っていた天文暦も発見されていますが、天文観測技術が未熟だった時代ですから、彼の使っていた天文暦(星の運公表)には計算上の間違いが多く、これを使って彼が正確に未来を予知することは不可能だと思います。
しかも、その時はまだ天王星、海王星、冥王星も発見されていませんでしたから、現代の占星術師よりも明らかに「不正確で少ない情報」の中で予言詩を書いていたことは確かなんです。
そう考えれば、「彼の予言なんて外れて当然」だとも言えますね。

こういう事実を知らずに、社会不安を煽った五島勉という男は、本当に罪深いですね(笑)。

しかし・・・・ノストラダムスほどの実力があれば、ひょっとしたら「不正確なデータ」の中からでも、本当の真実を見抜くことができたのかもしれません。

もしそうであるならば、今回の「新型コロナウイルスの流行」も予言していた可能性があるので、彼の残した詩についてちょっとばかり調べて見ようかと思っています。
ただ、彼の予言詩は抽象的で難解なので、「どのような意味にも取れる」という弱点があります。

それは未来がボンヤリとして確定していないからなのか、それとも暗号化されているからなのかは不明です。暗号化されているのであれば、我々占星術師なら、その意味が解読できるかもしれません。

20191114-00150847-roupeiro-000-14-view.jpg


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 17

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた 驚いた 驚いた 驚いた 驚いた 驚いた 驚いた
面白い 面白い 面白い 面白い

この記事へのコメント