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<<   作成日時 : 2012/06/10 21:04   >>

ガッツ(がんばれ!) ブログ気持玉 22 / トラックバック 2 / コメント 6

長い期間、ブログを休止しておりまして、様子を見に来てくださった方々にはご迷惑をおかけしました。
休止中の4ヶ月間、一日も休まず働き、不正と戦い、そして燃え尽きてしまいました。数日前から気が抜けたようになっており、精神的にはかなりキツイ状況です。
最後に書いた記事の「震災補助金詐欺」の会社は3月で退職しましたが、最後の一ヶ月は、会社の帳簿や、メールのデータ、本社からの指示書などの記録を集め、告発の準備を進めていました。会社のセキュリティや、監視カメラをかいくぐり、まさに「ミッション・インポッシブル」のトム・クルーズのようにかなり無茶なことをしながら、会社の不正を暴くことに集中していました。
正義の味方を気取るつもりはなく、我々被災地の人間が限界ぎりぎりの生活を続けている中で、この会社のように、不正な手段で復興支援金や雇用促進事業の補助金を受け取っている事業者に対する怒りが動機でした。実際調べてみると、この会社が進出したのは震災直後の混乱期で、県や市もちゃんと審査せずに誘致したことが判明しました。しかも、この会社は、会社名を替えて、同じ市内にいくつも会社を設立。驚いたことに、勤めている社員も市の担当者も、それらの会社がすべて同じ人物によって創業されたことを知らないのです。さらには、それらの会社の本社とされている場所はすべて別の住所になっており、その中には、実際にはただのマンションの住所が登記されているペーパーカンパニーもありました。これらの会社すべての創業者であるT氏は、ホリエモンと同世代の人物で、彼もまた時代の寵児としてマスコミに取り上げられたこともある人です。
しかし、調べれば調べるほど、不正のニオイがぷんぷんする会社だったのです。私は匿名で市に意見書を提出し、どのような結果になるのかを待ちました。2日後、本社の社長から幹部宛にメールが来まして、私もそのメールを見ることに成功しました。
「退職した誰かが、市にタレこんだらしい。すぐに犯人を見つけて口止めするように。それから、市の担当者から補助金の停止をするという、脅しの電話が入っている。こちらが撤退すれば、市としても恥となるのだから、撤退をチラつかせて、こっちからも脅しをかけろ。」
本当にこんなメールが来たのです。アホだ。このメール自体が、後で証拠として使われることを考えていないのだろうか?本社の社長と言っても実際はお飾りで実権はなく、メールの内容を見る限り、かなり頭が悪い。創業者のT氏も、何か問題が起きればこの会社を切り捨てるつもりだろう。そのために別名義の20もの会社に分割しているのだろうし、このような操りやすい低脳を社長に据えているのだろうから。
潰せる。
私は確信しました。送料の二重取りやら、補助金の水増し請求やら、「商品代金には義援金が含まれている」と言いながら一円たりとも義援金を出していないこととか、告発するには充分なネタが集まった。トドメはこのメールだ。「市を脅せ」と書いてあるのだから、市長を激怒させるには充分なインパクトがあるだろう。
しかし私はそこで冷静になった。
私はこの会社を辞めるつもりだからいいが、もしこの会社が潰れたら、他の社員はどうなるのだろうか?津波で家を流された被災者も20人ほど働いている。それ以外も、それぞれ事情を抱えた女性たちや年配者が多い。再就職は容易ではないだろうし、失業保険の加入期間がまだ足りていない人もいる。私はこのふざけた詐欺師どもに仕返しをして、スッキリするかもしれないが、仕事を失った人たちはこれからどうするのだろうか?
悩んだ挙句、私は自分のパソコン内に会社の不正を示すデータを残しておくことにしました。簡単に削除されないように、大事な顧客データと同じフォルダ内に仕込み、この会社の行く末は、この会社に残る人たちの意志によって決めて欲しいと何人かに言い残して退職しました。
が、私が退職してから数日後に同僚から「会社が顧客データをすべて削除してしまった」と悲鳴のような電話がありました。私が会社を調べていたことは幹部も気づいていたようで、私が作ったすべてのデータを丸ごと削除してしまったのです。会社にとって非常に重要な顧客データも一緒に・・・。結果として、不正を隠すために大事なデータを失うという損失を被ったのだからザマーミロとしか言いようがないのだが。
この出来事については、また、ブログに書きたいと思っているが、震災以後、私は人の善意と悪意の両方をたくさん見すぎた。ボランティアで献身的に働く人たちがいる一方で、このような補助金詐欺の企業が進出したり、地震直後は被災地で強盗が多発した。占い師やスピリチュアリストや宗教家は、震災について「どんな意味があったのか」について説明する人はおらず、中には、放射能を恐れて東京からアメリカに逃げ出し、安全なアメリカから「辛いことは見ないように」「ニュースも見ないで」などと妄言を吐く自称・スピリチュアルリーダーもいた。また、東京から四国に逃げ出し、そこで「東北の食べ物は食べないように」などとキャンペーンを展開する人もいた。東北と言っても山形や秋田に関しては放射能は一切検出されていないにも関わらずだ。善意のつもりだろうが、それがどれほど多くに人たちの生活をおびやかしているかは気がつかないのだろう。石巻では今でもガレキが山のように積み上げられているが、他の地域にガレキを運ぼうとすると市民団体が座り込みをして受け入れを阻止する自治体もあるらしい。瓦礫の山の中で生きている我々のような人間もいるのに、ほんの百分の一のガレキすら「オレのところに持ってくるな」と言う。
挙句の果ては、吉本芸人の生活保護不正受給だ。被災地の人間が僅かな金すらなく、生きるか死ぬかだと言うのに。私は自営業だったため、仕事を失っても失業保険はなかった。国から受け取った見舞金は1万5千円のみ。体調不良の妻を抱えて、この一年は本当に死ぬ思いだった。そんな現実をテレビで見て知っていただろうに、高給取りの芸人が「仕事が不安定だから」などという理由で生活保護を受給し、ポルシェに乗り、高級マンションに住み、正月はハワイ旅行に行く。
私は22年間にわたり、宗教や精神世界を学んできた。そんな私が、これほどまでに人間が憎いと思ったことは後にも先にもない。憎い。不正を働く者たちが。憎い。理不尽にすべてを奪った地震と津波が。
私は答えを求めていた。この1年3ヶ月の間、この暗闇と「先の見えない霧」の中でもがき続けた。生きることに意味はあるのだろうか?津波で性別すらも判別できないほど破壊された死者たちの人生に意味はあったのだろうか?いったい誰が、この理不尽な世界で、我々被災者を納得させられると言うのだろうか?
そんな苦しみの中で私は一冊の本に出会った。
ヴィクトール・E・フランクル著『夜と霧』
・・・・・この世界にまだ希望はあるのかもしれない、そう思った。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
この世界、理不尽ですよね。本当に。そう思います。
今、「絆」って文字がよく目に付きます。
「絆」も「希望」も、言葉の雰囲気としては明るさを感じますが、背後にある空しさというかそんな感じなものを、私はどうしても感じてしまいます。全てが空しいというか。(普段こういうことは口にしませんが・・)
maya
2012/06/11 21:09
mayaさん、お久しぶりです。
被災地では本当にがんばっている人たちもいます。それでも、吉本芸人の梶原君のように「去年の3月から」(震災の前後)母親に生活保護を受給させていたような人がいると聞くと、西日本の人にとってあの災害は他人事だったのかなぁ、とも思います。「マンションのローンが苦しいから」が理由だそうですが、被災地の自営業者は店を建て直すために絶望的なまでの二重ローンに苦しんでいます。もちろん国からの支援はありませんし、我々も期待しておりません。
私たちを辛うじて支えているのは、「不正はいつか暴かれるし、がんばっている者にはいつかいいことがある」という幼稚な思い込みだけです。いや、そうであって欲しいという願いみたいなものですね。
スイレン
2012/06/12 16:03
お帰りなさいませ。先ずはご無事で何よりです。そして外道相手の奮闘ほんとにご苦労様です。大抵の日本人なら泣き寝入りです
聞いているだけではらわたが煮え繰り返る。とても同じ日本人とは思えない会社ですが、阪神の時も似たような愚行が横行していたので驚きはありません
TVが報じないことは存在しない事と同意になるので殆どの日本人は知らないでしょう
そもそもこの国の政府もマスコミも自国民より余所の亜細亜系のために働く思想をお持ちなのですから。そして阪神の時も当時の政権の思想により復興の足を引っ張られました
決して陰謀論ではありません。現実の日本の惨状です。そっち方面の薄汚い事情を知ると、とても神だとかカルマだとか純粋に信じることが難しくなって来るのですが

自分もいろんなスピリチャルに踊らされては勉強し直しと繰り返して来ましたが、現段階では全ては事象に過ぎないのではと思っています。何らかの法則は存在するはずとは思いますが。
神は居ると信じても全ては結び付くし詭弁も成り立ちます。また全ては事象に過ぎないと考えても結び付きます。
カルマも何らかの法則が働いてるのでしょうけど道徳的な意味で捉らえるのは現段階ではやはり難しいです
toshiya
2012/06/14 00:21
こんにちは、toshiyaさん。
被災地の自営業者は「再建費用の75パーセントは国が補助する」との言葉を信じて、多額の借金をして事業を再建しています。ところがその補助金は未だに交付されず、地域によっては申請するら始まっていません。先の見えない不安感は、吉本芸人の河本・梶原の比ではないでしょう。
関西ローカルでは「河本・梶原は悪くない。不正ではない」という報道が大勢を占めていると聞きますが、被災地では吉本興業に対する怒り、マスコミに対する不信感は非常に強いものがあります。
マスコミが自分たちの利益のために情報操作と洗脳をするというのなら、悪徳宗教といったい何が違うというのだろうか、と日々考えております。
なお、記事の中の会社はNHKの特集番組で「被災者支援の優良企業」として紹介されたこともありますが、創業者T氏のコネでNHKにお願いして取材させたことはメールの記録から分かっています。マスコミ(特にテレビ)は信用なりません。
スイレン
2012/06/15 17:55
もともとの起源は超自然の力が具現化したとしか思えない仏陀やキリストでも、人間が手を加えると内容に変化が加わるのはすぐわかることですが、私たちはそれをすぐ忘れてしまうのです。エドガーケーシーと関連あるからリーディング屋(浅野宗教)が本物であり、それが、個々の人の問題解決より余計問題を作ってしまうかもしれないのに、確固たる検証(十分な根拠)なしにたやすく信じてしまうのが人間(特に女性に)のパターンだと思います。この不可解な事象に私たちを満足させられる理由などない。あっても、それでも又疑惑が湧いてくるでしょう。鈴木大拙の「大乗仏教概論」はそのような答えを求める人へのひとつの答えです。
galegakale
2013/02/06 09:44
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