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zoom RSS 安倍晴明と占星術

<<   作成日時 : 2009/01/18 11:25   >>

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京都には、あの有名な陰陽師・安倍晴明を奉った安倍晴明神社がある。
ワシと同じように占星術に興味を持っている嫁が「晴明神社で占ってもらいたい」と言うので、市バスに乗って現地へと向かった。
小さな神社だったが、数年前に陰陽師を題材にした映画やドラマが放送されたこともあって、とてもキレイで儲かっているようだった(笑)。
境内の脇に占いをしていると思われる建物があったが、ちょっと中をのぞいてみると、順番を待つ客が大勢座っていた。まるで病院の待合室のような雰囲気だ。
嫁が中から出てきた人に話を聞くと「一人ひとりの相談に時間がかかるから、3時間ぐらいは待たなくちゃいけないんじゃないかな」だそうである。
せっかくの旅行中に3時間も待たされてはたまらないので、諦めることとした。
嫁は残念そうだったが、ワシとしてはこれでよかったと思っている。
占星学研究家のワシにはちょっと引っかかるところがあったからだ。
陰陽師が使う占星術は、西洋式やインド式、あるいは仏教で使われている占星術とは内容が違う。

もともと中国では「天文」と「陰陽占い」は別々の学問分野で、それを扱う役所も違っていた。
ところが、これが日本に伝わったときに、中務省陰陽寮がこの二つの学問を扱うこととなった。天体の運行をもとに占うはずの占星術が、陰陽占いと混同されることにより、本来の占星術とはかけ離れたものとなった。
実際、歴史的に見て、陰陽師の占星術は当たっていないことが多い。
陰陽師・安倍泰親(やすちか)は晴明から数えて6代目の正当後継者であるが、月と金星の重なる時期を「凶兆」とみて、後白河天皇に「月が金星を犯すので悪いことがおきます」と報告しています。
しかし、占星術の伝統では月と金星のコンジャクションは吉兆を表す代表的配置。いったいどこをどう間違ったら金星を「悪い星」という解釈が生まれるのか?
さて、安倍泰親の予想した日から1年以上も遅れて、鳥羽法皇が崩御されました。月も金星も公転速度が速いですから、一年も時期が過ぎたら完全にハズレです。しかも鳥羽法皇は当時としてはかなり高齢な54歳。いつ死んでもおかしくない年齢でした。
ところが驚いたことに安倍一族は「予測が的中した」と天下に宣言したのです。無茶苦茶です。細木とか江原のような人間が当時もいたということですね。しかも、権力者のすぐ脇に。

陰陽師たちは運命を転換させるための「まじない」と使えると公言していました。
つまり、予想が当たった場合は「当たった、当たった」と騒ぎ立て、外れた場合は、自分たちの祈祷や「まじない」によって悪運が回避できたと宣言するのです。
これに疑問を持つ人間も少なからずいたようですが、だれもが陰陽師の「呪い」を恐れて口をつぐんでいました。

調子に乗った陰陽師は、この占星術を権力闘争に利用し始めます。

西暦901年の元旦に日食が起きました。
太陽と月のコンジャクションは必ずしも悪い意味ではないのですが、陰陽師たちは、右大臣・菅原道真(みちざね)が謀反を画策している印だと決め付け、無実の菅原道真の官位を剥奪し、九州の大宰府に流刑にしたのです。

これに味をしめた陰陽師たちは、これ以後、歴史の裏で多くの謀反や反逆の関わるようになっていきます。

もちろん、陰陽師の中には真剣に学問として取り組んでいた人もいたことでしょう。
ただ、日本で占星術が「怪しげなもの」と評価される原因の一つを作ったという意味では陰陽師にも責任はあります。

それにしても京都は面白い。ごくごく狭い範囲に歴史的建造物や神社・仏閣がひしめく。
旅の間、ずっとウンチクをたれまくるワシに、さぞ嫁も迷惑したことでしょうな(笑)。

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